適切な運動習慣には様々なメリットがあります。
ダイエットはもちろん、心臓の健康やストレス解消、気分の高揚など、良い汗を流すことは、心身の健康に良い効果を及ぼすものです。
ランニングや自転車漕ぎ、ローイング、階段の昇降などの有酸素運動は、しばしば発汗を促進します。バスケットボールやサッカーなど走ることが多いスポーツもまた、発汗が起きる有酸素運動の要素を含んでいます。
いずれの有酸素運動も、心臓血管系の健康や持久力を向上させるとともに、カロリーの燃焼による体重減少という効果も期待できます。
運動は美容に効果あり
汗を流す効果として最も話題にされることの一つは、美容です。
脂肪燃焼を促し体重管理をするには、持続的な有酸素運動こそ間違いなく最良の活動です。さらに、太ももや腰回り、お尻にできるデコボコの原因であるセルライトを解消する効果もあるようです。
太りすぎや肥満を解消するための運動は、同時にデコボコした肌の状態を改善する効果も期待できます。運動すると血流が改善されて内側から輝くようなお肌になれて、しかもセルライト対策もできるというわけです。
運動をして汗を流すことの利点は、単に皮膚に限られたことではありません。
運動は老化予防に効果あり
運動は、遺伝子レベルで老化予防に貢献することが示唆されています。
オンタリオ州マクマスター大学で行われた研究では、ある一定の運動療法がミトコンドリアのDNA枯渇と変異を防ぎ、老化の初期徴候の出現をある程度抑える効果があると報告されています。
発汗を伴う運動は循環器系の健康を増進するだけでなく、脳卒中、糖尿病、高血圧、心臓発作などに対する予防効果が期待できます。
運動は精神を幸せにしてくれる
また運動は精神にも良い効果をもたらします。ジムで汗をかくと、多幸感をもたらす神経伝達物質であるエンドルフィンが体内に放出され、気分が高揚します。
定期的な運動をすることで、軽度のうつ病や不安に伴う症状を軽減することができます。
また日中精力的に活動していれば、夜間よく眠れるようになります。運動によって気分の高揚、ストレスの軽減、睡眠の質の向上がもたらされれば、目のクマや肩こり、ストレスが原因で起こる症状などに悩まされず、健康的で楽しい日々を送ることができるはずです。
運動の効果が実感できれば、人生のポジティブな面へと目が向くようになっていきます。
準備をしてから運動しよう
運動効果を最大限にするにはしっかりと準備をすることも大切です。自分の体の状態と何が必要かを前もって考えてから臨めば、運動を中断しなければならなくなる状況は起きないはずです。
靴ひもを結ぶ前に、自分が何を着ているか意識しましょう。
これから取り組む運動に適した服装をしていますか。 お天気はどうでしょうか。
水分補給には十分注意
大阪国際大学と神戸大学で行われた研究で、運動による男性と女性の発汗反応の違いを比較したところ、女性のほうが汗をかきにくい傾向があることが明らかになっています。そのため、暑中にトレーニングをする場合、女性は男性に比べ、より自己管理に気を付ける必要があります。
適切な水分補給をするとともに、快適で通気性、吸汗性の高い衣服を選ぶと、女性の体温調整に効果的です。
喉の渇きは、水分摂取の目安にはなりません。喉が渇いたと感じた時には、すでに体は既に脱水状態になっているからです。
運動を始める30分前に300ml弱の水を飲んで、充分な水分を補給しておきましょう。
カロリー過剰の甘いスポーツドリンクにお金を浪費してはいけません。ドリンクのカロリーを消費するために、余分に運動をしなければいけなくなってしまいます。
体は水分を補給してくれる、新鮮で純粋な水だけを必要としているのです。とは言っても、主要アミノ酸と電解質は、運動に応じた持久力と筋力を向上させる上で重要な役割を果たします。
必要水分量は人によって違います。自分に必要な水分量を判断する際、運動の前後に体重を測定してみるとよいでしょう。体が運動中も十分な水分を保持するために必要となるおおよその摂取水分量が判定できます。
有酸素運動によって体重が0.5kg減ったとしたら、0.5kgに対しておよそ550ml、減った分よりも少し多めの水を飲む必要があります。
例えば、60分間の運動中に250mlの水を飲んで体重が0.5kg減っていたとしたら、次の運動中には550ml足して合計800mlの水を飲むようにします。つまり、15分毎に200mlずつ飲めばよいということになります。
そして運動の後は、さらに水分をとって喉の渇きを癒してください。運動前から運動中、そして運動後と、適切に水分補給をしながら、気持ちの良い汗をかいて美しくなりましょう。