人生で最高のものにはお金がかからない、という表現がありますが、外遊びから子供たちが得られる喜びと利点はまさにその一例と言えるでしょう。裏庭から近所の公園、湖、自然保護区に至るまで、子供たちが自由に走り回って遊べる公共の場所はたくさんあります。

子供は冬こそ外遊びで健康に

このほど発表された子供と自然に関する報告は、従来の多くの研究で明らかにされたことを強調する内容になっています。それは現代の家庭の多忙なライフスタイルと社会全般の懸念が相まって、子供たちが身近な自然環境を自由に楽しむ機会が制限されている、というものです。

一般的にはアウトドアには夏休みや温暖な季節が最適と考えられていますが、冬こそ外で活発に動くことが重要です。

秋を経て気温が下がってきても、防寒着さえあれば充分に外で遊べます。雪の降る地域なら、そり遊びやクロスカントリースキー、雪だるま、かまくら作りなど、冬ならではの楽しみ方ができるでしょう。子供たちがある程度成長したら、玄関先や私道の雪かきを手伝ってもらいましょう。

外遊びが与える健康の効果

冬の間、外で運動しないでいると、特定の筋肉の成長が妨げられてしまいます。雪の中を歩くという運動は子供の足の筋肉を鍛えます。また、雪をかき分けて進むことで、運動技能の発達が促進されます。

雪遊びは子供たちの睡眠の質を良くします。ソファに座ったままテレビやゲームに釘付けになっ
ているとエネルギーを持て余したままベッドに入ることになりますが、日中に発散できていれば寝つきもよくなるというわけです。

冬に子供たちを外で遊ばせることは、日光の必要性から考えても重要です。

温帯域の冬の陽射しでは、皮膚で充分な量のビタミンDを合成するのに必要な短波紫外線は確保しにくいのですが、それでも体内の概日リズムや睡眠・覚醒のサイクルを助けるなど、ビタミンDに限らず太陽の光を受けることにはたくさんの利点があります。

日光とビタミンDには気分を安定させる働きもあります。冬の憂鬱な気分は、外に出て太陽の下で過ごすだけでも大方撃退できます。

外遊びをしての日光の力は、ちょっとしたことで苛立ちやすいティーンに特に有益と考えられます。

風邪やインフルエンザの流行しやすい時期を元気に乗り切るためにも、外で過ごす時間を増やしましょう。気温が低いと風邪をひく、と長年信じられてきましたが、寒い時に外に出ることと病気になることの因果関係には科学的根拠はありません。

ビタミンDの免疫系における役割に着目すれば、むしろ逆に、外に出て太陽の下で過ごす時間が長いほど免疫系が強化されると言ってよいでしょう。

家庭や学校、職場にいるウイルスや細菌のすべてを子供たちに触れさせないというのは不可能です。それでも、なるべく屋外で遊ばせるようにすることで、接触を減らすことはできます。

さらに、疾病対策予防センターによると、自然に親しむ中で子供たちが接触する細菌や害虫は、自己免疫疾患やアレルギーの発症しにくい体をつくるうえで役に立つということです。

外で遊ぶ時間を増やすことは、視力の保護にもつながります。専門家の間では、近視の上昇率はコンピューターやテレビ画面を見つめて過ごした時間の長さに起因するという説や、外で過ごす時間が少ないからだとする説が有力視されています。

眼科の専門誌に掲載された最近の研究は、直射日光の不足が眼球を変形させ、視力を低下させると述べています。いずれもデジタル端末から離れて外で遊ぶことが対策となる、としています。

冬休みは子供と一緒に屋外へ

もうしばらくすると冬休みです。おもちゃやゲームのような物理的なプレゼントよりも、外で体験できることを子供たちへの贈り物に考えてみませんか。

物よりも体験を贈り物にした方が社会的関係が育まれることに着目した新しい研究では、体験したことの思い出は長く心に残ることが指摘されています。

サファリのアドベンチャー、キャンプ旅行、山でハイキングといったようなアウトドアの思い出は特に、何か物をもらうよりも長く続く心の絆をつくるのです。

体験は壮大なものや高価なものである必要はありません。遠い国まで行くのは楽しくともストレスのかかるものです。そんな旅行よりも、近場の公園で親と一緒に笑顔で過ごした思い出のほうが、子供たちの心を温かく支える力となります。

自由に動き回れる屋外で遊ぶ時間は、季節を問わず親から子へ与えることができ、生涯有益となる、とてもヘルシーな贈り物なのです。