英語のことわざに、馬を水際に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない、という言い回しがあります。

サプリメントと体の関係も似ているかもしれません。

サプリメントの効果を活かせるかは本人の意思次第というよりは、サプリメントの効果的な飲み方、飲むタイミングを知っているかどうかにかかっていそうです。

サプリメントの効果を高めるための飲み方とは?

ビタミン、ミネラルと体の関係はタイミングだけで語れるものではないものの、知識があれば体内でより有効に吸収利用できるようにすることができます。

タイミングを工夫すれば摂取したサプリメントが体内で代謝吸収される過程を最大限有効にできるということは、数多くの研究で示されています。

ビタミン類は水溶性と脂溶性で飲み方を変える

つまり、水か油脂のいずれかに溶け込むことで、効率よく利用される性質があります。

具体的には、ドレッシングを作るときの様子を想像してみると分かりやすいでしょう。お酢とオリーブオイルを振り交ぜると、細かい粒になって混じりますが、酢は酢、油は油であって互いに溶け合うわけではありません。

ところが、お酢を水に混ぜると溶け合って、酢と水を区別することはできなくなります。これは酢が水溶性であることを示しています。

これを応用すると、ビタミン類は食べ物と一緒に摂取したほうがよいものと、胃に内容物のない状態で摂取したほうがよいものに分けて考えることができます。ビタミンの多くは脂溶性です。

ビタミンA,D,E,Kは脂肪と一緒に飲む

ビタミンA、D、E、Kは少量の脂肪と一緒に摂取すると吸収が良くなります。食品としては、脂肪をカットしていないヨーグルト、脂肪分のある魚、オリーブオイルでソテーにした野菜などと相性が良いということになります。

ビタミンBとCは空腹時に飲む

ビタミンCとB群は脂肪が介在しなくても取り込める、水溶性ビタミンです。ビタミンB群は代謝に欠かせない栄養素で、空腹時の摂取が理想的です。

とはいえ、食べ物と一緒でもきちんと吸収はできますし、空腹時にサプリメントを摂取すると胃に不快感が生じる人は、水溶性ビタミンでも食事と一緒に摂取したほうがよいでしょう。

では、マルチビタミンとして各種の栄養素が一緒になっているものはどうすればよいのか、と疑問に思われるかも知れませんが、わざわざ分割する必要はありません。

食事のついでにマルチビタミンを飲むなら、食事中の脂肪分が適切な範囲内を超えないように気をつけるとよいでしょう。また、水溶性ビタミンのサプリメントを朝起きてすぐに摂るのも一案です。

カルシウムとマグネシウムの飲み方

カルシウムとマグネシウムはいずれも人体に不可欠なミネラルで、鎮静作用があります。寝る前にホットミルクを飲む習慣は古くからありますが、この点では理にかなっていると言ってよさそうです。

ただし体は一度に大量のカルシウムを吸収できません。ですから、専門家は1回につき500mg以内で数回に分けて摂取するのが良い、としています。

カルシウムもマグネシウムも別々に摂取したほうが吸収率は向上しますが、自然と双方を同時に摂取するのは珍しいことではありません。

タイミングを分割するのは手間ですし、一緒に摂取しても多少効率が落ちるとはいえ体は吸収するように働きます。

亜鉛、鉄分の効果的な飲み方

亜鉛については、食前の摂取が最適です。

また、カルシウムや鉄分とは一緒に摂らないほうが受容体部位の奪い合いを避けることができて良いとされています。ただし、空腹状態で数ミリグラムを超える亜鉛を摂取すると胃腸の調子を崩すことがあるので、食事と一緒に摂ることも検討してください。

鉄分もまた、カルシウムとは別に空腹時に摂取することが望まれますが、鉄分のサプリメントで胃腸障害が生じることがあります。

ビタミンCには鉄の吸収を助ける働きがあるので、かんきつ系の果物やビタミンCの豊富なジュースと一緒に摂取するとよいでしょう。

プロバイオティクス(乳酸菌)飲むタイミング

脂肪分を含む食事をする場合、プロバイオティクスは食事の30分前に摂っておきましょう。

それは、体内で消化が始まると様々な相互作用が活発に生じ、プロバイオティクスが圧倒される可能性があるからです。

言い換えれば、プロバイオティクスを先に入れておくことで、腸内細菌との連携を開始し、細菌叢がより健康的に活躍できるよう準備ができるわけです。

カフェイン、アルコールとサプリメントの飲み合わせ

栄養の吸収を阻害する要因は、カフェイン、アルコール、ストレスといった、ある種おなじみの悪者です。カフェインは鉄の吸収を最大80%も阻害します。とはいえ、朝のコーヒー、紅茶をやめる必要はありません。

カフェインの摂取とサプリメントの利用に1時間以上の時間差を設けることで回避できます。

驚くほどのことではありませんが、マルチビタミンをお酒で飲んではいけません。

適度な範囲を超えたアルコールの摂取は消化管の粘膜を損傷し、消化酵素を減少させます。ストレスにさらされると体は戦闘か逃避に備えます。体がストレスに対処しようとしている時には、消化は正常に進みません。

こういった情報をもとに実際に試しながら、自分の体に合った食べ方、そしてサプリメントの使い方を見つけて下さい。